6月のはなし

『芽むしり子撃ち』
大江は序盤がつらい。
監視とか壁、檻とかいう読みこみはおもしろいんだけどこのどろどろ感はあまり好きな部類ではない

『悪人』上下
吉田修一はうざいけどわかる女を描くのがうまいなあ…
下巻後半の場面リンクしだすところからノンストップで、ひさしぶりに読みながら夜が明けた(読みだしたのも3時くらいだったけど)
読まれてしまうことのおそろしさについての本。

『オフシーズン』
蟹は腐った死体を食べる。
ベロ切り取って食べるとこと「死ぬほどおびえると、あなたはやわらかくなるのだ」ということばがよかった。

予告された殺人の記録
『審判』を第三者から見てるのを読んでるかんじ。入り乱れる時制と人物であわわってなる。あとがき(という名の解説)にうんうんそれそれ〜ってなった

『花ざかりの森・憂国
憂国」だけ読んでおなかいっぱいになった
三島は読むのに体力がいる

恋愛論
「日本語は……すなわち、たった一語の使いわけによって、いともあざやかに区別をつけてそれですましてしまうだけ、物自体の深い機微、独特な個性的な諸表象を見のがしてしまう。」
気持ちとことばについてのエッセイ。だったと思う

島田雅彦芥川賞落選作全集』下
模造人間はいまいちピンとこなかった。好きだけどおもしろさはよくわからないというか…
それよりもドンナ・アンナの音楽にまつわる描写と未確認尾行物体の中盤あたりのおぞましさがナイス。

『スペインの宇宙食
ウェットアンドメッシーの話はおもしろい。文章自体はやや苦手。

『となり町戦争』
レポートネタのために再読。現代チックな社会で行政からませた不条理ものってむずかしいなあ…
きれいなセックスシーンってどうなんだと思うけどみなさんどうですか。

『エロスの解剖』
じつははじめての澁澤
近親相姦は優生学的には問題ないって書いてあったけど本当なんかな…
60年代の本というのもあってややアヤシイ。


そして父になる
タイトルがオチ。光と影の使いかたがよかった。
一時間半かけたキヤノンのCM。

「ニシノユキヒコの恋と冒険」
おばさん好きのしそうな映画。
耳障りな楽隊と、中心の存在、安っちいエフェクト、とりあえず紹介しましたみたいな女たち、動かないフレーム…
期待していただけに残念。映画だけ観たんじゃユキヒコが愛を求めていること自体わからない気がする。

キッズ・リターン
感想はいっこ下の記事に。

死刑台のエレベーター
アホの子ジュリアンを愛でる映画。トランペットが印象的

ジーザス・クライスト・スーパースター
最近見た中でいちばんよかった。まずタイトルがいい。そして音楽がいい。
ベースのイントロから始まりピアノのパッセージの中熱唱するユダ、マリアの歌声、民衆の歌う7拍子、「最後の晩餐」の半音とあの構図、なぞのオッサン…
キリスト教の話ぜんぜんわからんけど楽しいね。

ライオン・キング
ムファサかっこよすぎ濡れた

「Rent」
ミュージカル版の映像。なによりまずキャストの体力に拍手!
こんな公演を何千回もやってるなんてプロはすごいなあと思いました(こなみ
曲もいろんなジャンルがあるし舞台装置・演出も凝ってて、レントヘッドなんて呼ばれる人たちが出てくるのもうなずける。
Seasons of Loveの歌詞はじめてみたんだけどメッチャいいなあれ

ニュー・シネマ・パラダイス
公開時のカットを追加した175分版。とてもよかった。
とくにトトとエレナのファーストキスシーン、これが映画のキスシーンだ!ってかんじでよかったなあ。
あとはトトと家族のきりっとしたまゆげとシチリアの風景、みんなで映画みてるとこが印象的。
ショーシャンクとは描く時代が数年離れてるみたいだけどあれもやっぱり映画のシーンがよかった。
ふきだすほどおもしろいとこもじっと魅入ってしまうとこも鼻がずると鳴りそうになるとこもあって、最後のはとくに3時間ていう長い間観てたからそうなったんだろうな、いい映画だと思うなあ。
ただエレナちゃんは最後トトに怒る資格ないでしょ〜

ガリバー旅行記
金ロ。アングル限られてて大変そうだな…シリアスではまずできない。高木渉ははまり役だね。
ジャック・ブラックならスクール・オブ・ロックを観たいです。

幸せのちから
ムスコがいい子だった。
貧乏になる話きらいだなと思いました
エディ・マーフィー好きだけど彼の出る映画はなんか好きじゃないことが多い

「Stomp!」
メチャクチャ気持ちいい。プロ、芸人てこういうのだろうな。
これはぜひ生で観たい

南極料理人
堺雅人生瀬勝久高良健吾豊原功補ときたろうをおかずにごはん食べます
音楽と、シリアスにしきらないためか確執や不穏な気配をそれとなく消してたのがちょっと。2時間で一年以上を描くからあれだけど…
ラーメンのシーンと、唯一「うまい」って言ったとこはそこか〜!ってなった